お仏壇の中にご先祖さまが入っているのか?手を合わせる対象は阿弥陀仏です

お仏壇はご本尊である阿弥陀仏をご安置する所で、先祖をおまつりする場所ではありません。そうすると、ご先祖様はどこに行くのでしょうか。そんな疑問にお答えします。

先祖に手を合わせる

一般的に、お仏壇にご先祖様が入っていて、毎朝晩に感謝の念を込めて手を合わせる方は多いでしょう。たしかに阿弥陀様も大事に思われても、もっとご先祖様の方を大事にするのが家族の心の内というものでしょう。では、阿弥陀様に手を合わせるなら、先祖はどこに行っているのでしょうか。先祖に手を合わせないなら、どこに向けて手を合わせているのでしょうか。

先祖と阿弥陀様の関係

残された家族は、亡き方に向けて手を合わせています。ですので、上記のような方がほとんどではないでしょうか。先祖と阿弥陀様を対立的に別々の存在として捉えていることに問題があります。

「先祖をまつる場所ではない」という言葉をそのまま受け取ると、亡き方の居場所ではないように思われますが、そうではありません。これは「亡き方(仏さま)を実体的に捉え、霊魂のようなものがお仏壇の中に入っていて、しかもその霊魂は生前と同じように意思や我執に基づく意思や感情を持ったまま存在している。」という事を否定しているだけで、まったく手を合わせている先が亡き方の方と違うという訳ではありません。生きているものが、そうした霊のようなものを畏敬し、慰めることは間違いであると仏教では説きます。なぜなら霊と捉えるならば、良いときは家族を守り、そうではないときには霊(亡き方)を悪者とする捉え方を私達は持っているからです。

そもそも固定的な実体としての霊魂を否定するのが仏教の起源であり、はじまりだったのです。

ご先祖様の居場所

それでは、ご先祖様はどうなったのでしょうか。それは阿弥陀様のお浄土に行き生まれ、阿弥陀様と同じ仏様になられたと味わうのです。

お浄土は本来、色も形もない真実そのものの世界であり、我々のはからいを超えた世界を表します。それを私達に何とか形に表そうとしたのがお仏壇の造りだと言われています。したがってお仏壇では、ご先祖様を拝むというよりは、ご先祖様が帰られたお浄土を偲び、ご先祖さまをお救いくださった阿弥陀様を敬い、手を合わさせていただくのです。

最後に

お浄土に帰られたご先祖さまは、私達に何を願っているでしょうか。決して「自分のために手を合わせてくれ」とは願っていません。むしろ今後苦しい出来事に向き合う私達に「真実の親である阿弥陀様を信じ、力強い人生を歩んでくれ」と願われているのです。なぜなら、どのような人生を歩もうとも、最後にはご先祖さまと同じ道を歩まなければならないからです。そうしたご先祖様の願いを聞き、阿弥陀様に心から手を合わすことが、すなわちご先祖さまを敬い、感謝することになるのです。

 

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